孤独死予備軍ひきこもり日記

ひきこもりが、日々の雑感を綴ります。

カウンセリングについて

一時期に比べてカウンセリングブームは、過ぎ去った。しかし、相変わらず街のメンタルクリニックで、カウンセリングルームを併設している所が、多い。私の大学受験の時代は、心理学系の学部が、非常に人気を博していた。精神科に通院する患者は、人に話を聞いてもらいたい。そのニーズに応える役割を果たしているいるのだろうけれど、何か釈然としない思いが残る。大学を卒業したばかりで人生経験もあまり豊富でない若者に、その人の人生の指針を適切に示すことなどできるだろうか。たとえ、心理学のプロを自任していても無理があるように思える。私も、一度カウンセリングを受けようとしたが、数回でやめてしまった。とても私の苦しみを理解してくれそうにないと直感的に感じたからである。保険診療ではないため、高額の料金を取られてしまう。これでは、クリニックが、丸儲けではないか。本来、患者の話を聴くのは、精神科医の役割である。しかし現代の精神医療において、精神科医は、薬物投与に専念する。話がしたければ、臨床心理士に相談する。というふうに役割が、分担されている。生物学的精神医学に傾斜する風潮は、極めて危険ではないだろうか。統合失調症うつ病発達障害など病気の原因を脳の機能不全に還元してしまう。人のこころが、あまりにもおざなりにされているように思える。相田和弘監督のドキュメンタリー映画「精神」は、挑発的な面があることが否めない。しかし患者たちから慕われる山本昌知医師の実践は、本来の精神医療のあるべき姿ではないだろうか。