孤独死予備軍ひきこもり日記

ひきこもりが、日々の雑感を綴ります。

宮西照夫教授のひきこもり支援

宮西照夫氏というひきこもりを研究されている前和歌山大学教授がおられる。地元メディアはもちろん、ひきこもり支援に携わる専門職では知らない人はいないぐらい、権威のある方である。元々は、精神科医であったが、青年期の心の問題に興味を抱き、和歌山大学保健管理センターで、不登校気味の大学生とひきこもりを支援し、社会復帰させてきた実績を持つ。現在は、自分の実家を改装して、NPOを作り本格的なひきこもり支援に乗り出されている。その情熱には頭がさがるが、無条件にに同意できない面もある。先日放送されたNHKの30分番組で、ひきこもりだった当事者が、新聞配達のアルバイトをし地域で元気にに暮らし始める。もうひとつのケースは、就労支援プログラムを受けて、ある会社の研修を受ける。採用されたかどうかは、番組内では、明かされない。新聞配達のアルバイトをする青年に地域のお年寄りが、カメラにむけて、「ひきこもりやったのに、なおってなあ」。この発言聞き捨てられない。まるで、ひきこもりが、病気でるかのような偏見と差別に根差したものである。宮西教授も、ひきこもりは、本来あってはならない状態で、社会復帰を何よりも第一に考えておられるのではないだろうか。精神科医であるから、社会復帰が不可能と感じたらなんらかの精神疾患を疑い強引に病名を付け福祉のルートに乗せるように思えてならない。またひきこもりが、地域で支えられて生きていくといのは美辞麗句で、何だか嘘くさく感じる。ひきこもりは、弱者で、コミュ障で、自力では生きていけないというのもメディアによって作られた安っぽいステレオタイプ像にすぎないのではないだろうか。