孤独死予備軍ひきこもり日記

ひきこもりが、日々の雑感を綴ります。

袴田事件について

去年の12月袴田事件の審理が高裁に差し戻された。昭和41年の6月に味噌会社一家が、殺された事件。プロボクサーで従業員だった袴田巌さんが、逮捕された。一貫して無実を訴え続けてきたが、いまだ死刑囚という汚名を着せられたままである。袴田事件については、作家、刑事訴訟の学者、心理学者が、様々な視点で論じ尽くされているといっても過言では、ない。中学生レベルの国語力が、あれば袴田巌さんが、無実であることは理解できるだろう。この事件の一番の争点となっている5点の衣類ⅮNАについて、高裁で争うわれば裁判の長期化は、避けざるを得ないだろう。袴田巌さんは、84歳。姉の秀子さんも88歳とういう高齢である。冤罪と重荷を背負っていきてきた2人の歳月を裁判所は、どのように考えているのだろうか。2007年には、第一審の裁判官だた熊本典通氏が、合議性で他の裁判官を説得できず、有罪判決を書いたことを告白された。熊本氏は、取った苦肉の策として44通の警察官調書を破棄し、1通に検察官調書を採用した。その後の裁判において、この熊本さんの思いを受け止めた裁判官は、誰ひとりとしていない。袴田さんは、警察官たちによって過酷な取り調べを受け、虚偽の自白をしてしまう。人は、やってもいない犯罪を認めてしまうという不可解な現象は、警察の取り調べ室では、必然的に生じてしまう。たとえ、警察官による激しい拷問がなくても、犯人を何とかして逮捕しようとする圧力に屈してしまうのが極限状態の人間の心理である。弱い立場にある被告人の言い分を裁判官は、もっと耳を傾けるべきではないだろうか。