孤独死予備軍ひきこもり日記

ひきこもりが、日々の雑感を綴ります。

ニートのカリスphаさん

日本一有名なニートであるphaさんは、2年前からシェアハウスを離れて、一人暮らしを始めた。京都大学卒で、働いたけれど面白く無く、すぐに退職する。その後は、ネットを生活の基軸にしながら、仲間とシェアハウスを作る。「ニートの歩み方」、「持たない幸福論」など優れた著作を発表して、同世代の若者から支持される。なるほど非常に頭の良い方だと思う。ゆるく人とつながりながら、自分の好きな事で、最低限度の生活を送る。これからの時代の新しい生き方を提示した功績は、大きい。しかし、ニートあるいはひきこもりと呼ばれる人たちが、phaさんの真似をして、会社や嫌なアルバイト先と縁を切って、自由に生きていくのは難しだろう。知恵、人脈そして、運のような要素が、そろわなければ絶対不可能だと断言できる。私も、ひきこもりながら副業としてアマゾンで古本を売っているが、全く儲からない。アマゾンに搾取されて、小遣い稼ぎにもならない。だからと言って行動的に、本格的な古本屋さんになろうとする意志など湧いてこない。ただ、自分の蔵書、知り合いからもらった本を小口で出品するだけである。傍目には、要領の悪い人間にしか映らないだろう。phаさんは、厳密な意味でニートとは言えないのではないだろうか。ニートという言葉を利用した戦略が功を奏したケースである。令和の時代になって果たしてニートは、存在するのか。玄田有史が、若者の雇用問題を考えるうえで作った造語であるが、一時期話題になった。その後、ひきこもりに収斂されていった感じが否めない。phаさんは、今後も新しいことを仕掛けていくだろう。その度に、私のようなひきこもりは、気落ちするに違いない。