孤独死予備軍ひきこもり日記

ひきこもりが、日々の雑感を綴ります。

斎藤幸平とマルクス

斎藤幸平著の「人新世の資本論」が、大変売れている。若き俊英で、大学の准教授である。猫も杓子もこの本を読んでいるような気がする。私の近所のピントのずれた自称インテリのおばさんが、この本に感動して議論を吹っかけてこられた。私は、全く関心がないので、対応に困り果てた。そのおばさんは、74歳で、昔、数年だけ高校教員をされていたが、その後は、働いていない。しかし、プライドだけは、異常に高く、早くから選択的夫婦別姓を実行している。また、新聞に投書したり、禁煙運動に取り組んだり、あたかも自分が、知識人であるかの錯覚を抱いて生きてこられたご婦人である。旦那さんの収入に頼りながら、旦那さんと不仲になり今は、別居されている。そういった人が、この本のどこに感動したのか。マルクスの理論を理解できる自分に満足しているだけではないのか。コロナ渦で、社会のあり方が、見直されている。そんな、現状にこの本は、多くの人を魅了したのだろう。ただ、マルクスでは、社会の貧困は、絶対解決できないと思う。この著者は、外国の大学を卒業し、マルクスの研究では、認められているようだ。頭の中で、貧困問題を考えること程、無意味なものはない。社会には、様々な苦しみを抱えた人が、存在する。親が死んだあと、餓死してしまう「ひきこもり」。市役所の窓口で、生活保護申請を断られる人。少年たちに殺された、ホームレス。著者には、こういったリアルな貧困を見えているのだろうか。経済学については、無知であるが、人を助けるための具体的な制度を構築するべきではないのか。