孤独死予備軍ひきこもり日記

ひきこもりが、日々の雑感を綴ります。

日野町事件は、完全な無罪である。

日野町事件の第2次再審請求の即時抗告審で、弁護団は、阪原弘死刑囚自の自白と矛盾する鑑定書を提出した。日野町事件は、昭和59年酒店の女店主が、殺害され、翌年、遺体が、市内の宅地造成地で発見された事件である。警察は、常連客の阪原弘さんを逮捕した。決めてとなったのは、自白のみである。何ら阪原さんが、真犯人であるという客観的証拠がない。現場の実況見分で、阪原さんが、金庫投棄場所を言い当てたことが、犯人しか知りえない、「秘密の暴露」にあたるとされた。金庫投棄場所の位置などは、警察官の巧みな誘導によるものと思われる。その証拠に、警察官を金庫投棄場所に案内する写真のネガが、帰り道に向きを変えられて、写しだされといることが、後に弁護団の調べによって判明している。これは、明らかに証拠捏造である。過去の冤罪事件において、どれだけ同じようなことが、繰り返されてきたことか。虚偽の自白は、一見して真実性、迫真性があっても、どこかに論理的に破綻がある。ほとんどの裁判官は、警察によって得られた自白をまともに吟味しようとしない。この事件では、取り調べの際に、阪原弘さんに対して警察官らの激しい暴力があった。「娘の嫁ぎ先をがたがたにするぞ」といった恫喝までなされている。阪原弘さんが、亡くなる直前、面会した浜田寿美男氏は、次のように述べておられる。「阪原さんは、体重が、35㎏を切っている痛々しいほど衰弱していた。それでも精一杯の言葉で、自分は、やっていないと訴え、一時間ほどの面会の最後には、私に向かって先生はやく出してくだしよと懇願された。」雪冤を果たすことなく、阪原弘さんの無念は、想像を絶する。一刻も早く、再審無罪の判決が下されることを望むばかりである。