孤独死予備軍ひきこもり日記

ひきこもりが、日々の雑感を綴ります。

井筒和幸監督の映画に賭ける情熱

私は、井筒和幸監督が好きだ。朝鮮総連から、映画の資金が出ているなど、真偽定かでない情報がネット上で流れている。仮にそうであっても、良いではないかと言いたい。20年近く前、深夜の関西のテレビ番組で、映画を自主制作している、大学生に激怒したことが、脳裏に焼き付いている。その大学生たちが、映画をノリや感覚で、撮影している趣旨の発言をしたことが、気に食わなかったようである。このやり取りを見ていて、井筒和幸監督は、本当に映画を愛しているのだと確信した。デビュー作の「ガキ帝国」は、日本映画史に残る最高傑作のひとつではないかと思う。大阪を舞台にした作品が、あまたある中で、これほど、「大阪らしさ」を描くことに成功した作品は他にないだろう。やんちゃな若者が、暴力団に取り込まれ、破滅していく筋書きは、これまでもあった題材である。しかし、アマチュア感覚が全面に押し出され、既成の映画にはない、リアリズムが表出されていた。主演の島田紳助はもちろん、趙方豪の演技が印象に残る。上岡竜太郎の怪演も忘れ難い。この映画でも在日の問題が散見される。国村準、その当時は、米村嘉洋という芸名であるが。国村準演じるアパッチが、鉄くずを盗む、シーンは、大手映画会社では、必ずカットされていたに違いない。タブー視されてきた問題に踏み込む姿勢は、サラリーマン的な監督では真似ができないだろう。井筒和幸監督にとっては、在日問題が大きな主題となる。2005年の「パッチギ」は、その集大成的な作品だろう。「ガキ帝国」に比べて、公序良俗を重んじたものとなっていて、個人的にはあまり好きではない。沢尻エリカが、圧倒的な存在感を示し、他の役者は、かすんで見えた。週刊誌などで、コラムを担当していたが、至極まっとうな意見を述べている。井筒和幸監督の根底にあるのは、正義感だと思う。筋の通らないことや、卑怯なことをしても平気な顔をしている政治家たちが、心底許せないのだろう。その対象が、維新の会であるのには、納得できる。まだまだ、ご意見番として、テレビで、怒りをあらわにして戴きたい。