孤独死予備軍ひきこもり日記

ひきこもりが、日々の雑感を綴ります。

北野武 映画の著作権をめぐって泥沼訴訟 

ビートたけしが、自身の監督作の著作権をめぐって、バンダイナムコグループの「バンダイナムコアーツ」を相手取って訴訟を起こした。とても映画人のすることではないと思う。「世界の北野」と言われる前から、映画の出資金を出してもらっていた会社を裏切る行為以外の何物でもない。映画監督としての自負があるならば、到底このような訴訟を起こさないだろう。芸能界のトップと君臨し続けるビートたけしだが、少しも面白くない。何か、笑わすコメントをすると、周囲の芸能人が、顔を引きつってまで笑わなければいけない空気が流れる。2018年には、「オフィス北野」から独立した。週刊誌などは、長年連れ添った、マネージャーの森昌行との確執が原因だと報じた。森昌行氏は、相当頭の切れる人間であり、氏の存在がなければ、今日のビートたけしの地位はないであろう。北野武の最近の映画は、あまりにも質が低い。「アウトレイジ」は、ブレイクしたが、粗削りな部分が目立った。豪華な役者陣をそろえただけの、Ⅴシネマに過ぎない。伊丹十三の映画について、「伊丹映画は、キャスティングで決まる」と酷評した無名の映画評論家がいたが、どこか通じる部分がある。デビュー作の「その男狂暴につき」は、斬新な所もあって、良い作品である。しかし、北野武監督の暴力に対する描き方に疑問を感じた。「狂気をはらんだ暴力」と過大評価する、映画評論家の言葉は、的はずれではないだろうか。何か、自分より弱い人間をいじめている感じがしてならない。ビートたけしが、週刊誌フライデーの編集部を襲撃し、現行犯逮捕された。この事件について、作家の佐高信は、憤慨していた。「警察署での取り調べに、おびえ、何が、その男 狂暴につきだよ」と。フライデー襲撃も、軍団員を引き連れて行われている。彼のギャグである、「赤信号みんなで渡れば怖くない」をそのまま実践しただけである。個人的には、反体制的で、アナーキーな暴力を好む。今回の訴訟事件、そもそも映画監督が、自身の映画のDVDの売り上げについて固執するのは、大間違い。過去の作品に愛着なり反省を持つのは許せるが、逸脱した振舞いで、大御所芸能人の奢りや慢心が表れているとしか思えない。