孤独死予備軍ひきこもり日記

ひきこもりが、日々の雑感を綴ります。

中野信子とういう脳科学者の見解が絶賛され過ぎてはいないか?

 中野信子という脳科学者は、今や売れっ子の作家である。本を出版すれば、べストセラーになり、メディアには引っ張りダコの存在である。中野信子が言うことが、全て正しいと疑うことなく、大絶賛する人があまりにも多い。最近では、「生贄探し 暴走する脳」で、作家のヤマザキマトの共著で、くだらない事を語っている。「サイコパス」「ペルソナ脳に潜む闇」などその他の著作も、脳科学という見地から、人間の心理を読み解いていく点で共通している。華やかな経歴と脳科学者という肩書が、一見して説得力があるように感じられるのだろう。「サイコパス」も、何か違った意味合いで使われるようになった。本来、精神病質者で、そんなに私たちの身の回りに存在するとは、到底考えられない。周囲の誰かを指さして、「サイコパス」と呼ぶのは、ただの誤解と偏見を生み出すだけである。「脳科学者が、こう言うのだから、間違いない。」と安易に盲信してしまうのは、非常に危険な傾向だと思う。脳と心は密接不可分であることについては、私たち素人よりも、はるかに精通した専門家であることは間違いないだろう。しかし、全ての人間の行動を「脳に還元してしまう」風潮には、警鐘を鳴らすべきである。脳については、「脳科学者」よりも「脳神経外科医」の方がはるかに具体的に知り尽くしている。「脳神経外科医」は、全ての診療科目の中では、最も優秀な医者である。実際に、頭を割って、手術するのだから、机上の空論だけでは、済まされない。一方、脳科学者は、実験と仮説を通してしか、脳のことを知らない。その違いをもっと認識するべきである。20年近く前、養老孟司の「バカの壁」が、大ベストセラーになった。養老孟司の一連の本もかなり杜撰な所が目立ち、あまり読む気にはなれなかった。そして、今や、様々な社会問題について、論じて、影響力のある、茂木健一郎氏も「脳科学者」である。中野信子氏もワイドショーに出演したり、専門外の事に口を挟むようになった。慎重に言葉を選んで、発言してもらいたいものである。