孤独死予備軍ひきこもり日記

ひきこもりが、日々の雑感を綴ります。

ジャニーズ事務所の功罪 テレビをくだらなくした元凶

ジャニーズ事務の名誉会長である、メリー喜多川が93歳で亡くなった。ジャニーズ事務所のスキャンダルを取材し続けてきた、週刊文春が、今週号で、メリー喜多川の特集を組んでいる。流石に、死者の悪口を書くこに抵抗を感じたのか、その天才的なマネジメント能力を評価するものになっている。弟のジャニー喜多川の、少年たちへの性的行為の強要については、どの週刊誌も沈黙を守るなか、週刊文春がその全貌を報じた。元週刊現代の編集長の元木昌彦氏は、講談社に在籍時に、ジャニー喜多川の性的行為の強要を、1981年4月30日号の「現代」に取り上げようとしたところ、ジャニーズ事務から圧力がかかり、他の部署に左遷されたと回想されている。それほどに、ジャニーズ事務所が、芸能界のみならず、各メディアを牽制してきたかということである。SMAPの独立、分裂騒動の裏には、ジュリー副社長とSMAPを担当するマネージャーの飯島三智氏との確執があったようだ。やはりメリー喜多川にとって、娘のジュリー副社長がかわいい。飯島三智氏が、目の上のたんこぶであったことは間違いないだろう。飯島三智が、SMAPを引き連れて独立しようと画策する。けれども、木村拓哉が事務所に残留することになり、計画は失敗に終わる。木村拓哉以外の4人のメンバーは、木村拓哉に謝罪することを条件に、ジャニーズに残ることを許された。2016年に生中継された、公開謝罪には、ジュリー喜多川とメリー喜多川が立ち会い、4人のメンバーが謝罪した。こうした、独裁的な手腕が、功を奏して、芸能界を牛耳ってきたのだろう。それにしても、ジャニーズ事務所のタレントは、演技が下手のこと限りない。テレビ局も、ジャニーズのタレントを主役に押さえておけば、とりあえず、視聴率は稼ぐことができると高を括っている。個人的に許せないと思うのは、質の高い内容でファンを魅了し続けてきた、「必殺シリーズ」のキャステイングをジャニーズ事務所の人間で固めてしまったことだ。「必殺シリーズ」は藤田まこととういう存在感のある役者と、演技力のある俳優によって構成されていた。必殺シリーズの生みの親である、山内久司氏は、生前に、ジャニー喜多川さんのご機嫌を取るようなことはしたくないと言っていたそうだ。藤田まことさんが亡くなって、主役に東山紀之、他に松岡昌宏大倉忠義といったジャニーズの面々が、選ばれる。テレビ朝日のプロデーューサーの独断らしいが、「必殺シリーズ」というドラマを貶めたことは明白である。日常生活でさえない人間が、殺し屋であるという設定には、二枚目半の役者が演じてこそ、リアリティが生まれる。ジャニーズ事務所のタレントには、演技に賭ける情熱のようなものが、まったくない。ただ、事務所の権力に庇護されていて、無名から抜け出して、売れてやろうという気迫のようなものが感じられない。最近は、ジャニーズ事務所のタレントだけでなく、いい加減な態度で、ドラマの役を演じている、素人に毛が生えた程度のタレントばかり。そんな状況で、どうして見る者の心を揺さぶるドラマを作ることができるだろうか。ジャニーズ事務所の勢力が衰えて、芸能界にすぐれた才能の持ち主が現れることを望むばかりである。