孤独死予備軍ひきこもり日記

ひきこもりが、日々の雑感を綴ります。

片岡鶴太郎 常に人生を「アップデート」し続ける凄さ

最近の片岡鶴太郎は、インド公認の「プロフェッショナルヨガ検定」に合格するぐらい「ヨガ」に夢中になっている。思い返せば、片岡鶴太郎は、常に、自らに何かを課す、ストイックな生き方を通してきた。俳優、ボクシング、画家と、自らの人生の時々で、対象となるものを見つけ、魂を傾けるその生き方に学ぶところが多い。お笑い芸人として、出発したが、不遇な時代も経験している。片岡鶴太郎の出演作品で、最も印象的で、遺憾なくその魅力を発揮することが出来た作品は、「家裁の人」と「男女7人夏物語」である。「男女7人夏物語」では、男3人の中で一番女にモテない、貞九郎を熱演した。明石家さんま、奥田英二を凌駕するほどの存在感を見せつけた。「男女7人夏物語」は、バブル以前に放送されたものであるが、時代の雰囲気を先どっているような気がしてならない。モテない貞九郎について、「電波男」という本の中で、著者の本田透氏は、「片岡鶴太郎は、モテない貞九郎から抜け出して、イケてる男になった」と分析しているが、非常に鋭い指摘だと思う。その後、大林宣彦監督の「異人たちとの夏」に出演し、シリアスな役も演じるようになる。「家裁の人」が、その真骨頂ではないだろうか。現在放送中の「家裁の人」の船越英一郎は、完全なミスキャストであり、作品自体も、前作の足元にも及ばない。片岡鶴太郎は、裁判官である桑田義雄にはまり役であった。エリートコースから降りて、非行少年たちと向き合うという原作も良かったけれど、片岡鶴太郎の魅力が功を奏したように思う。ボクシングについても、ライセンス資格が33歳なのに、1年余りの期間で、挑戦したぐらいの、バイタリティーと度胸。絵画も玄人はだし。ただ、片岡鶴太郎を「胡散臭い」タレントと見做す人も多いだろう。本人は、そういったことを十分承知の上でやっているのだと思う。役者としては、あまり魅力を発揮できていないのが残念である。「ヨガ」の次は、何の虜になるのか、今後の片岡鶴太郎から目を離せない。