孤独死予備軍ひきこもり日記

ひきこもりが、日々の雑感を綴ります。

麻生太郎「温暖化で米うまく」は、まだまし 過去には野中広務氏に対して部落差別発言

10月25日小樽市で開かれた、衆議院選の自民党公認候補の演説会で、麻生太郎は、「今、北海道は、いろんな意味であったかくなった。平均気温が2度上ったおかげで、北海道のお米は、おいしくなった」「昔、北海道のお米は、やっかいどう米と言うほど売れない米だったんだ。今は、その北海道が、やたら美味いお米を作るようになった。農家のおかげですか?農協のおかげですか?違います。温度が上がったからです」と発言した。不謹慎であるが、ある意味、下手な芸人のネタより面白い。この失言に対して、岸田文雄首相も謝罪はしたが、気候変動によって、北海道のお米が品質向上したこと対しては、肯定的である。寒冷地である北海道のお米作りは、苦難を強いられて、農家は大変な思いをしてたことを考えると、麻生太郎の発言は、許されるものではない。温暖化によって、北海道のお米の品質を向上したとは、科学的に論証できない。環境省が、まとめた報告書は、気候変動が、農林水産業に悪影響をもたらすと列挙しているからだ。岸田文雄首相さえ、短絡的に、温暖化とお米の品質向上を結び付けているのは、いかがなものかと思う。麻生太郎の失言は、数多くて、一時的な問題視されるが、あやふやにされてしまう。しかし、最も許せないのは、野中広務氏への差別発言だ。「野中広務 差別と権力」魚住昭講談社によると、野中広務氏は、麻生太郎に次のように怒った、「総務大臣に予定されおる、麻生政調会長、あなたは、大勇会の会合で、野中のような部落出身者を日本の総理にはできないわなあ、おっしゃた。そのことを大勇会の三人のメンバーに確認しました。君のような人間がわが党と政策をやり、これから大臣ポストについていく。こんなことで人権啓発なんかできようはずがないんだ。私は、絶対許さん」と。野中広務氏は、高校を卒業し、就職し、町議会議員から内閣官房長官にまで上り詰めた、苦労人である。影の総理と呼ばれ、その政治姿勢にも毀誉褒貶があるが、筋の通った真の政治家だ。部落差別、戦争体験、様々な苦難を乗り越えてきた凄みが、野中広務氏にはある。それに比べ、麻生太郎は、吉田茂を祖父に持つ名門の家柄。苦労も知らず、政治家になった、ただのお坊ちゃんに過ぎない。「部落出身を日本の総理大臣にできないわなあ」と吐き捨てる、麻生太郎に対して何の批判もなかったことに、永田町の人権感覚のずれを感じてしまう。