孤独死予備軍ひきこもり日記

ひきこもりが、日々の雑感を綴ります。

手塚マキを中心としたホストが短歌を発表する 選者に俵万智 心に全く響いてこない 創作とはそんな安っぽいものなのか?

新宿歌舞伎町のホストたちが、短歌を発表した、「ホスト万葉集」がメディアに取り上げられている。選者の一人は、俵万智である。俵万智と言えば、「サラダ記念日」で一躍世間の脚光を浴びた。個人的に、どこが、良いのか全く分からない。俵万智と同じ齢で、穂村弘さんという歌人がいる。穂村弘さんは、才能があるのに、世間の認知度が高まったのは、ごく最近である。穂村弘さんの作品「シンジケート」について、作家の高橋源一郎さんが、「俵万智が三百万売れたのなら、この歌集は、三億売れておかしくないのに売れなかった。みんな分かってないね」と絶賛した。高橋源一郎さんのこの辛辣な言葉は、的を射ていると思う。世間で売れているものが、必ずしも中身のあるものではないということ。高橋源一郎さんは、攻撃的でない人なのに、敢えて、俵万智を引き合いに出したのは、余程のことではないだろうか。新宿歌舞伎町のホストが詠んだ短歌に次のようなものがある。「シャンコする姿がカッコイイなんて言うなら、君が入れればいいじゃん」シャンコとは、ホスト業界の言葉で、シャンパンを注文した際のマイクパフォーマンスのことらしい。「ギラギラと偏見の目を受けながら、おれはほすとでキラキラするよ」いったいこの句のどこに魅力を感じるだろうか。ホストである日常を描くことに終始していて、人生の哀歓のようなものが全くない。どこか、色物の感じが否めない。手塚マキは、歌舞伎町でホストクラブ、バー、飲食店、美容室などを経営する。また、歌舞伎町商店街振興組合常任理事という肩書を持つ。44歳にして、やり手なのだろう。手塚マキは、何かのインタビーで、「女性の専門家だと思っていたのに、全然そうではなかったことに、30代の半ばに気づいた。そしてフェミニズムを勉強し始めました。最近は、バタイユに傾倒しています。無価値で、無意味だと思われている数々のものには、ちゃんと価値があるというのは、ホストにもあてはまる」と語っている。30代半ばで、女性ことが分かってなかったなど言うのは、いかにもホストの戯言だ。そして、フェミニズムを勉強する。勉強家なのは、評価できるが、どうも、しっくりこない。新宿歌舞伎町のホストが、短歌を詠むという話題づくりに、メディアが一役買っているのは、許せないと思う。短歌というものは、誰もが気軽に詠めるほど簡単なものではないと思う。自分の内面の葛藤や苦悩を、ぎりぎりまで追いつめて、言葉にするのが短歌ではないだろうか。真剣に創作活動している人たちに失礼だ。