孤独死予備軍ひきこもり日記

ひきこもりが、日々の雑感を綴ります。

「プロフェッショナル仕事の流儀」でも紹介された 84歳のカリスマ交通警備員上野敏夫さん 最底辺と認識されている仕事に情熱を傾ける凄さ

昨年の「プロフェッショナル仕事の流儀」が、84歳で交通誘導警備員を24年間勤めている上野敏夫さんという無名の84歳の御老人を取材した。私は、この「プロフェッショナル仕事の流儀」と言う番組があまり好きではない。何故なら、ある程度社会的に地位がある人や「できる人」ばかりにフォーカスを当てるから、私たち凡人には無縁な感じがしてならないからだ。しかし、交通誘導警備員として24年間働いてる上野敏夫さんの生き方に迫った回は、非常に見ごたえがあった。警備員という職業に私たちは、どんなイメージを抱くだろうか。「誰でも出来る」「社会の最底辺の仕事」「暑い夏も、寒い冬も立ち続けなければならない」などネガティブなイメージあるいは、差別的な目でしか見ないと思う。私自身も、「警備員」に対してそうした偏見と差別を持っていることは正直な所ある。「ひきこもり」は良く「自宅警備員」などとネット上のスラングで呼ばれた。この表現は、言い得て妙である。ひきこもりは、仕事をしていない、しかし、「家を警備している」から「自宅警備員」である。誰がネーミングしたか不明であるが、センスがある。最近は、ひきこもりに対して「自宅警備員」と呼ばなくなったような気がする。おそらく、家の2階かなんかで息をひそめて暮らし、親が、ドアの前に食事を置く。外出するのは、深夜のコンビニだけ。こういったひきこもり像が、もはや過去のものになったからだと思う。多様なひきこもりがいるということが、徐々に世間に認識され始めてきたのだろう。上野敏夫さんは、交通誘導警備員という仕事に誇りを持っている。番組を見ていたら、交通整理なんか、誰でもできるという先入観は一掃されてしまった。信号が変わるタイミングをつかみ、旗を振る、上野敏夫さんの仕事振りは、本当の職人芸であり、「プロフェッショナル」そのものであった。「プロフェッショナル仕事の流儀」に登場する「できる人」は、才能があって凄いのだけれど、「自分は、凡人とは違う人種だ」という特別意識が垣間見えて、不愉快に感じること多かった。しかし、上野敏夫さんは、そうした所がなく好感が持てた。本当のプロフェッショナルは、謙虚で他者に対して尊大な態度を取ることは絶対ないと思う。