孤独死予備軍ひきこもり日記

ひきこもりが、日々の雑感を綴ります。

朝まで生テレビ 「若者の代表」として出演した意識高い系のエリートたちの傲慢さ そして、社会起業家という肩書の嘘くささ

先日放送された「朝まで生テレビ」は、「若者世代の本音」と題したものだったが、見るに耐えない酷い内容であった。司会の田原総一朗氏と若い出演者が話あうのであるが、全く嚙み合っていないのである。田原総一朗氏の年齢を考えれば仕方がない。しかし、私が、最も腹が立ったのは、出演者の顔ぶれだ。三浦瑠璃、古市憲寿たかまつなな、安部敏樹、川口加奈、大空幸星とそれぞれ各方面で活躍している、所謂、「意識高い系のエリート」ばかりで、「普通の若者」は一人も出演していなかった。安倍敏樹は、やたら自身満々に話す。威勢のいいことばかり言っているのであるが、よくよく聞いていいるとごく当たり前のことばかりで、斬新さがないのである。安部敏樹は、東京大学に在学中に起業した。「社会の無関の打破」を理念に掲げ、社会問題の現場を学ぶスタディツアーを提供する学生団体らしいが、内実は大したことはない。「若者論」と言えば、古市憲寿である。「絶望の国の幸福な若者たち」でイマドキの若者像を描き、一躍有名になった。現代の若者は現状を受け入れて、それなりに充足した生活を送っているという若者像は、「リア充」と呼ばれる一部の者たちに過ぎない。ゼロ年代と言われる時代の空気感を全く掴みきっていない点では、社会学者としては失格である。ただの勘だけで、あることを主張するのは、まともな学者とは言い難い。直観とひらめきを裏付ける統計やデーターを読み込んでいくのが、まともな学者である。古市憲寿は、上野千鶴子のお気に入りであるが、学問を冒瀆したマスコミ御用学者とういう点では共通する。また、古市憲寿は、政府の役職に就きたがる。現在は、「新型コロナウイルス感染症対応に関する有識者会議」のメンバーである。2012年の野田内閣でも内閣官房国家戦略「フロンティア分科会」部会委員を務めて、以後10年間内閣が変わっても、役職に就いている。余程「権力志向」の強い人間なのだろう。たかまつななは、政治評論家気取りであるが、所詮床屋談義を超えるものではない。西成でホームレスの支援活動をしている社会起業家である川口加奈。「プロフェッショナル仕事の流儀」にも出演したが、本当にホームレスの人にコミットメントを抱いているのか疑わしく感じた。とにかく、「若者」代表として出演している面々が鼻もちならない、気取った連中ばかりで不愉快な気分にさせられた。かつて、「朝まで生テレビ」は、野坂昭如大島渚西部邁と言った文化人であるが、人間臭い人たちが、闊達な討論をして、番組を盛り上げた。野坂昭如は、戦争で苦労した。大島渚は、早くから肉親を失った。それぞれ、社会的な地位を得るまで辛苦をなめている。そのためか、「社会的弱者」への共感ができた。しかし、現代はどうだろうか。何の苦労もせずに、東京大学を卒業して、周囲からちやほやされて、勘違いしてしまう。こういった若者に、日本の行く末を論じる資格などないと思う。「朝まで生テレビ」が、打ち切り秒読みと言われているが、内容のお粗末さを見ると当然であると思う。