孤独死予備軍ひきこもり日記

ひきこもりが、日々の雑感を綴ります。

昭和天皇にパチンコ玉を投げた奥崎謙三 映画「ゆきゆきて神軍」 革命者か、はたまたサイコパスか?

奥崎謙三という人がいた。昭和天皇にパチンコ玉を投げて逮捕されたり、映画「ゆきゆきて神軍」に出演するなど、過激な行動を取り世間を騒がした。映画「ゆきゆきて神軍」は、戦争中の上司たちを訪れ、射殺事件の真相を問いただす、ドキュメンタリ―であるが賛否両論がある。左翼は、この映画を天皇の戦争責任にまで言及したと評価した。普通の映画評論家と一般の観客は、ただの際物のドキュメンタリーと黙殺した。監督の原一男は、敢えて、奥崎謙三という強烈な個性の持ち主を主役に登用することで、世間を挑発する意図があり、そうした意味では「ゆきゆきて神軍」は成功作と言えるのではないだろうか。撮影中に、元上官の長男に改造銃を発砲して、奥崎謙三は、殺人未遂で、懲役12年となる。この映画とにかく、奥崎謙三の狂気に圧倒させられる。印象に残ったのは、警察官たちに、「おのれら、人間の目しているのか。ただのロボットと同じや。」などと罵声を浴びせるシーンだ。奥崎謙三は、昭和天皇にパチンコ玉を投げて逮捕された過去があった。狂人としてか見做されていなかったのだろう。確たる政治的信条を持った人間が、同じことをすれば、もっと罪が重くなるどころか、右翼からの反撃もあったはずである。2022年4月に、ウクライナ政府が、昭和天皇ナチスドイツの独裁者ヒトラー、イタリアのファシズム指導者ムッソリーニと同列に描いた動画をツイッターに投稿した。問題となったのは、昭和天皇ヒトラームッソリーニの顔写真を並べて「ファシズムとナチズムは、1945年に打ち負かされた」と記していた。磯崎仁彦副官房長官は、ウクライナ大使館に削除を申し入れて問題が終結した。この件については、誰も議論しなかったが、「昭和天皇」の戦争責任を孕んだ問題で看過できないと思う。「昭和天皇」の戦争責任などもはや過去の産物だろうか。最近の皇室の在り方を考えるうえで、何らかの示唆を与えてくれるに違いない。映画「ゆきゆきて神軍」は、一度は見る価値のある映画だと私は、思う。