孤独死予備軍ひきこもり日記

ひきこもりが、日々の雑感を綴ります。

「べてるの家」の関連団体「べてぶくろ」で女性が性被害 障害者福祉に風穴を開けた「当事者研究」のうさん臭さ

北海道浦河町に「べてるの家」という福祉施設がある。精神障害を抱えた者が、互いに自らの苦しみを打ち明ける「当事者研究」という福祉モデルが、大絶賛されて、書籍も数多く出版されて、全国的に注目されている。そのべてるの家の関連団体で、事件が発生した。2015年豊島区の「べてぶくろ」という福祉団体で、ある女性が、スタッフの男性から性的ないたずらをされた。「べてぶくろ」は、「べてるの家」の理事である向谷地生良氏の長男である宣明氏が責任者である。この女性は、彼氏からDVを受けて、うつ病になり、「べてぶくろ」と出会った。そして、2012年10月から2013年1月まで有給スタッフとして「べてぶくろ」で働いた。性被害を「べてぶくろ」に訴えたが、対応してもらえず、女性は、「Note」で告発した。同じ時期に「べてぶくろ」で、残業代が支払われないことを「Note」で告発する女性も現れた。これらの告発に対して、当時者研究ネットワークは、第三者委員会を設置した。熊谷晋一郎、「べてるの家」の理事向谷地生良、息子の宣明さんの名が連なっている。熊谷晋一郎氏は、次のように語っている、「被害に遭った時点で、べてぶくろのスタッフが報告を過少評価せず、被害者に寄りそって、本人の意思決定を支援して、可能な限り迅速な司法手続きを進めるべきだったと思います」と。一方、「べてぶくろ」の向谷地宣明氏は、ホームページ上で、「あらためてお詫びさせていただく準備をしています」と見解を発表したが、週刊女性に対しては、「現時点で外部の取材に答えることを控えさせていただく」と回答した。「性被害」の事実を認めたことになる。この事件は、ほとんど話題にならなかったが大問題だと思う。人を助ける「福祉の場」で、スタッフがわいせつな行為をするという本来あってはならないこと。それも、福祉関係者から大絶賛されている「べてるの家」の関連団体で。同じ悩みを抱えるものどうしが、苦悩を語り合いながら、病気をあるがままに受け入れるという理念は斬新である。特に、患者の主体性を奪い、精神病院に閉じ込めてきた精神医療の歴史を振り返って見ると、「べてるの家」の取り組みは、新たな福祉モデルになり得る。しかし、専門知を蔑ろにして、非科学的な治療を施す危険性が極めて高い。「ベてるの家」の本を読んでいると、どうも無条件に「当事者研究」というものを称賛できないように思えてならない。