孤独死予備軍ひきこもり日記

ひきこもりが、日々の雑感を綴ります。

笹川良一、瀬島龍三、児玉誉士夫らと違い 清廉潔白に生きた安倍能成 学習院院長という皇室の立場にありながら「リベラリスト」を貫いた

安倍晋三元首相暗殺事件の引き金になった、「統一教会」。メデイアは、「統一教会」と安倍晋三元首相の祖父である岸信介の関係を詳細に報じ始めた。「統一教会」の黎明期に後ろ盾になったのは、岸信介。そして、日本に初進出した際に、教団の宣教師が密入国で逮捕された。その人物を助けたのは、日本船舶振興会笹川良一。そして、岸信介は、笹川良一を通じて、「反共主義」を掲げる政治団体国際勝共連合」を設立した「統一教会」との結びつきを強めていった。こうした自民党笹川良一瀬島龍三児玉誉士夫といった大物フィクサ―との関係は、恥ずべき歴史である。安倍晋三元首相暗殺事件があって今再び、戦後の暗黒史がクローズアップされているだけのような気がしてならない。そうした現状にあって、清廉潔白に生きた人がいる。その名は、安倍能成という方だ。日本史の教科書に載っているので、一度は、耳にしたことがある人も多いだろう。松山藩士の子供として生まれ、第一高等学校を経て、東京帝国大学を卒業する。第二次世界大戦後は、文部大臣に就任する。GHQが招聘したアメリカ教育使節団に対して、臆することなく、「日本の教育方針」を主張した。敗戦後から復興に励む国民に大きな希望を与えたと言われている。昭和21年に第18代「学習院院長」となった。困難な状況下にあって、学習院の新たな教育理念の追求と体制の整備に20年にわたって尽力を尽くし、「学習院中興の祖」と呼ばれた。また、岩波書店の創業者である岩波茂雄らと親交もあり、平和問題にも関わった。「学習院院長」という皇室の中にあって、安倍能成氏の活動は、異色の存在だ。ウルトラ保守であるべき立場でありながら、「リベラル」思想を貫き通した生き方は、もっと評価されるべきではないかと思う。有名なエピソードに「近衛文麿に早期和平を進言したため、憲兵隊から監視対象となった」ものがある。写真で見ると、清廉潔白に生きたというのが納得できる。瓦解し始めた現代の皇室を見たら、安倍能成氏は、どのようにお感じになられるだろうか。