京都府警亀岡署の警察官2人が、コンビニで客同士のトラブルに対応した際に、80歳代の高齢の男性客を床に30分近く押さえつけたとして、京都府警は、2人の警察官を特別公務員陵虐罪の疑いで書類送検したことが分かった。書類送検されたのは、京都府警亀岡署の50代の男性警部補と40代の男性巡査部長。2人は、昨年5月亀岡市内のコンビニで、客どうしのトで、大声を出していた80代の高齢の男性客の両手を持ち、床に30分近く押さえつけた容疑。京都府警は、4日特別公務員陵虐罪で書類送検するとともに、減給の懲戒処分とした。また、現場で、2人の警察官を制止しなかった20代の女性巡査を本部長注意。上司の50代の男性警部補を所属注意とした。この種の警察官の一般市民への人権侵害が後を絶たない。今回の事件、コンビニで暴れた男性が、たとえ悪いにしても、80歳を超えた老人を、30分近くにわたって、床に押さえつけるのは、明らかに常軌を逸した行為である。何故、このような違法な有形力の行使が根絶しないのだろうか。おそらく、正義感ではなく、警察官特有の「権力欲」が根底にあるとしか言いようがない。不審者と対峙する時は、必要最低限度の職権を行使すれば良いはずなのに、一線を超えて、職権濫用となる行為を取る警察官があまりにも多い。今回の事件では、2人の警察官が、床に80歳の高齢の老人を30分間押さえつけるのを傍観していた警察官が現場にいたことは、いかに警察組織が腐敗しているかを証明している。厳しい身分社会の警察組織では、上司に逆らうことは絶対許されない。たとえ、上司の警察官が、違法な行為をしていても、見て見ぬ振りをするだけ。「正義感」を持った警察官など皆無に等しいのが悲しいかな現実である。今回の事件では、2人の警察官の氏名も公表されず、書類送検と減給処分というあまりにも軽い処分。80代の老人が死亡していても、おそらく処分はさほど変わらないのではないだろうか。警察官の職権濫用を訴える「付審判請求」そのものが全く機能していない。これでは、警察組織の違法を糾すことなど不可能に近い。警察組織を監視する制度が早急に望まれる。