孤独死予備軍ひきこもり日記

ひきこもりが、日々の雑感を綴ります。

「ダメ人間マエダ」パチスロライター前田 「余命3ヶ月から半年の末期がん」を宣告されてもtwitterでファンに報告 45歳の人生を生き抜いた

フジテレビの「ザ・ノンフィクション」には玉石混交が多い。しかし、パチスロライター前田が、末期がんを宣告されて、残りの人生を生きる姿を描いた回は、非常に胸に迫るものがあった。私は、パチンコをしたことがないので、パチスロライター前田の存在は全く知らなかった。マエダは、本名は佐伯健次という。父親は、東京大学卒業の実業家。母親は、銀座の元ホステス。自宅は、四谷の一等地という恵まれた家庭に育った。子供の頃に父親にパチンコ屋に連れられたのがきっかけで、パチンコに興味を持った。マエダは、頭が良く、私立の有名中学に進学する。しかし、周囲の同級生のように、東京大学進学だけの人生に疑問を抱き、大学進学をしないと決意する。これだけで、私は、マエダという人間が好きになった。番組を見ていると、マエダの頭の回転の良さは、とびぬけていることが伝わってきた。今の時代に、大学何かて行っても意味がないと私も思う。自分のしたい学問があれば大学進学の意味があるが、だいたいは、遊ぶための4年間である。20歳で結婚したが、「バツ2」。元妻たちの間には3人の子供がいるが、会っていないという。職を転々とするが、ようやく「パチスロライター」と言う天職に出会う。マエダは、「パチスロ必勝ガイド」「パチスロ実戦術」などガイドワークスの発行の各雑誌で活躍するようになる。坊主頭とスーツがトレードマーク。パチンコの事は分からないが、マエダの仕事への取組みには独特のこだわりがあり、やはり売れっ子であることは納得させられた。しかし、41歳で「末期がん」と宣告され、余命は3か月から半年というものだった。普通の人間であれば、激しい衝撃で正気でいられないと思う。しかし、マエダは、ファンにtwitterで余命宣告に事を報告する。カメラは、マエダが抗がん剤の副作用に苦しめながらも、友達たちと楽しく過ごす姿を追っていく。これまでも、余命宣告をされた人間が、残りの人生を生きる姿を追ったドキュメンタリーは数多くあった。しかし、今回の映像は、それらとは明らかに違い、胸が打たれた。41歳で「余命宣告」されると言う理不尽さ。それも、せっかく仕事が軌道に乗っていた時に。しかし、マエダは、宿命を受け止め、友達らに囲まれ、それまで通りの日常を送る。2021年5月にマエダは、45歳という若さで亡くなる。このドキュメンタリーはほとんど話題にならなかったが、これほど「生と死について」肉薄したものはないと思う。