孤独死予備軍ひきこもり日記

ひきこもりが、日々の雑感を綴ります。

高知白バイ事件 「ブレーキ痕」は警察の「証拠捏造」か? 身内の警察官の不自然な「目撃証言」 何もかもがおかしい事ばかり 

 「袴田事件」の再審開始決定が決まった。「袴田事件」のように大がかりな弁護団が結成されて、検察側と争うという「冤罪事件」だけではなく、無名の「冤罪事件」がかなり存在する。「袴田事件」の再審開始決定を契機に多くに「冤罪事件」に国民が関心を持つと日本の刑事司法は大きく変革するだろう。残念ながら、そうはいかないと、私は思う。

高知白バイ事件」という冤罪事件がある、一時期ネット上で話題になり、警察を糾弾する声が挙がったが、被告人が有罪判決を受けると、誰も関心を持たなくなった事件である。2006年3月3日の午後、高知県春野町の国道56号で、白バイとスクールバスが衝突して、高知県警交通機動隊の巡査部長26歳が死亡した。バスを運転していた片岡晴彦さんが、業務上過失致死容疑で現行犯逮捕された。バスには「お別れ遠足」で仁淀中学の3年生22人と引率の教師3人が同乗していた。この裁判で、最大の争点となったのは、「ブレーキ痕」が、警察が捏造したか否かという点である。また亡くなった白バイ隊員が、法定速度を超えた時速100キロのスピードで走行していたか、それとも、50キロから100キロの法定速度を遵守していたか。交通事故鑑定人立ち合いによる「バス実験」がなされた。実況見分調書どおり、バスが、急ブレーキをかけると、証拠写真に写った黒々とした「左1,2m、右1m」の「ブレーキ痕」とは全く、長さも濃さも大きく異なる痕が付いた。そして、交通鑑定人が指摘したのは、警察の現場写真には、溝がない、通常タイヤの溝跡が残る点。次に何か液体を塗ったような跡しか見えないという点。警察が「証拠を捏造した」可能性が極めて高い。亡くなった白バイ隊員が、孟スピードで走行していた目撃証人は、27人もいる。白バイ後方を走行していた軽トラの運転手、バスの真後から事故を目撃した仁淀中学の校長と引率の女性教諭1人。そしてバスの乗っていた生徒22人と残りの2人の教諭。一方、白バイ隊員が、法定速度を遵守していたと証言したのは同僚の隊員だけ。しかも、事故現場から100m以上も離れていてその信憑性はあまりにも低い。また、白バイが、日常的に100キロを超える高速走行をしているのを付近の住民が見ている点。27人もの目撃証人の言い分を無視して、裁判所は、警察側に有利な同僚に証言のみを採用した。これは、裁判所が、警察側の言い分を疑うことなく受け入れたという意味で、権力に迎合した公平な訴訟指揮とは言い難い。また、事故後に、30人以上の警察官が、事故現場に集まり、片岡晴彦さんを現行犯逮捕したことは、常識的にあまりにも不自然である。「高知白バイ事件」において、私が何よりも許し難いのは、片岡晴彦さんに有罪判決が言い渡された瞬間に、法廷にいた警察官たちが「喜びのサイン」を送り合ったことだ。「ブレーキ痕」を百歩譲って、警察の「捏造」ではないとしても、「高知白バイ事件」は、高知県警が組織ぐるみで、片岡晴彦さんを何が何でも有罪にしなければならない理由があったとしか言いようがない。片岡晴彦さんは、加古川刑務所に服役して、出所後、再審請求をするが棄却された。何の落ち度もない片岡晴彦さんが、警察組織の面子の犠牲になったはあまりにも理不尽である。残念ながら、警察組織に人権を蹂躙される者は後を絶たないの現実だ。