芦田愛菜が20歳の誕生日を迎えた。各紙スポーツ紙はその日大々的に取り上げていた。そして「博士ちゃん」の冒頭で芦田愛菜は20歳になった挨拶をした。あまりにも完璧過ぎる挨拶であったので、私は噓臭く感じて、チャンネルを直ぐに換えた。サンドイッチマンの二人は、「俺らと親子以上に年齢差があるよね」と言った。そして「芸歴が何年になるの?」と聞いた。すると、芦田愛菜は、「15年くらい」と答えた。サンドイッチマンは邪心がなく、非常に純粋なところがある。それに比して、芦田愛菜は20歳にして、海千山千のしたたか者である。芦田愛菜は20歳にして、芸歴「15年以上」というのは、子役から芸能界で活躍しているからだ。泣く子も黙る「バーニングプロダクション」の社長周防郁雄に気に入られたことは有名である。芦田愛菜は小さい頃にNHKの楽屋に周防郁雄が来た時に「社長、お疲れ様です」と言ったという。そうしたことがあって周防郁雄は芦田愛菜を「孫娘のように」可愛がっている。芦田愛菜は慶応大学の医学部に進学すると言われていたが、慶応大学の違う学部に進学した。慶応の医学部に入学するには、学力が不足していたのだろう。しかし芦田愛菜は子供の頃から難しい本を読んでいた。果たして、本人が自主的に読んだのだろうか。おそらく親の教育に拠る所が大きいのではないかと私は思えてならない。芸能界において子役でブレイクして、その後大人になって上手くいかず、転落人生を歩む者が多い。中には、犯罪を犯す手合いが出て来る始末。おそらく子役の「イメージ」を刷新して、新しい活路を見出すことが難しいからである。また周囲の人間がちやほやして、甘やかし、勘違いしてしまうので困難に耐えうる精神力が養われない。そのため少しでも気に食わないことがあれば、逃げてしまう。その点、芦田愛菜はメンタルが強いうえに、厳しい芸能界を生き残っていく才覚があるだろう。しかし私のようなダメ中年男からすると、芦田愛菜の「コミュ力の高さ」は不自然である。何故ならば、たどたどしい言葉で何かを伝えようとする方が、真実味があり、人間として信頼できるからだ。