ダウンタウンＤＸが本当にくだらない番組になってしまった。現在、松本人志が休業中なので、浜田雅功が司会をしているが、出演する面々が全く面白くないのである。昨日は、キー局のアナウンサーが出演していたが酷い内容であった。森香澄は売れっ子であらゆるバラエティー番組に出演している。森香澄の「あざとさ」はわざとであること誰も分かっているが、あのような事をするのは非常に野暮である。そもそもアナウンサーはニュース原稿さえ読んでいれば良いのであって、タレントではない。１９９０年代中盤から「フジテレビ」のアナウンサーがタレントの真似事をして今に到っている。ダウンタウンＤＸはもっと大人の番組であったはずだ。私が見ていた１９９６年頃が一番面白かった。江守徹と中尾彬のやり取り。中尾彬さんは先日亡くなられたが、元来バラエティー番組に出演するようなキャラではなかった。強面で、人間として最低の悪役を演じれば、右に出る者はいないと言えるほどの異常な存在感を示した。おそらく中尾彬さんはダウンタウンＤＸに出演するときも、「バラエティ番組向けのキャラ」を演じていたのではないだろうか。江守徹さんも同様。文学座出身で、日本を代表する俳優さんである。そのふたりが子供のような喧嘩をするのが、面白く、人間味があった。また東映の大スターが頻繁に出演した。梅宮辰夫、山城新伍と言った方々である。菅原文太もゲスト出演したことがあった。私が一番印象に残っているのは、川谷拓三さんが出演した時のことだ。浜田雅功は川谷拓三の「負け犬の唄」が初めて買ったレコードであると言ったのだ。「負け犬の唄」は必殺からくり人の主題歌であるが、マイナーな曲であまり知られていない。しかし上手下手とかの次元を超えて、川谷拓三という苦労人の人間性が現れた名曲である。浜田雅功は非常に感受性が豊かだったのだろう。ダウンタウンＤＸに出演するタレントもくだらなくなった。しかし松本人志と浜田雅功が芸能界で大御所になり過ぎたことも番組の質を低下させたと私は思えてならない。
