孤独死予備軍ひきこもり日記

ひきこもりが、日々の雑感を綴ります。

ザ・ハングマン 現代版 必殺仕置人 顔を変え 戸籍を抹消して 悪い奴を裁く 今、必要なのはこのようなドラマだ!汚い奴が逃げ得をする現実 ドラマで憂さ晴らしたいものだ!

 

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ザ・ハングマン」という番組がかつてあった。この番組は必殺シリーズを制作した朝日放送のプロデューサーの山内久司さんのアイデアで生み出された。コンセプトは「法で裁けぬ悪を闇で裁く」というものであり、必殺シリーズと全く同じものである。良くもこのような過激なテレビドラマを放送したと改めて感心させられる。山内久司氏のテレビドラマづくりには「ある種の一貫した哲学」がある。「何が本当の悪か」というテーマを山内久司氏は模索し続けた。必殺シリーズは最初批判に晒された。「殺し屋が主役の時代劇を公共の電波で流す神経を疑う」と非難轟轟。確かに最初の必殺シリーズはシリアスで残酷な描写があった。「悪人を殺すだけではなく、晒し者にしたり」と。これは「正義」を滑稽にまで希求した「必殺に関わった映画人」の想いが集約した結果であった。必殺シリーズの脚本を書いた野上龍雄。安部徹郎、そして監督の貞永方久工藤栄一の「情念」は凄まじいものがあった。安部徹郎、貞永方久氏は共産党員であった。また工藤栄一監督の若き頃「山村工作隊」に関わり、共産党にコミットされた。謂わば、共産党に関係する人間たちの手によって「必殺シリーズ」は制作されたと言っても過言ではない。山内久司氏は共産党には否定的であったが、常に社会派のドラマを制作し続けた。「ザ・ハングマン」はその一つである。ハングマンの林隆三黒沢年男が物凄く「シブい」のである。特に黒沢年男がまた恰好良いのだ。現在黒沢年男は昔日の面影が全くない。「近江住宅の黒沢さん」というテレビCMぐらいしか世間のイメージはないだろう。しかし黒沢年男はハードボイルドそのものであった。「ザ・ハングマン」に植木等が出演している。日本を代表するスターにもかかわらず、植木等は驕ることなく、律義で腰の低い人であった。とにかく、「ザ・ハングマン」の出演者の顔ぶれが良い。汚い奴が逃げ得をする社会だからこそ、今必要なのは「法で裁けぬ悪を裁く」という現代版必殺「ザ・ハングマン」のようなドラマだ。