孤独死予備軍ひきこもり日記

ひきこもりが、日々の雑感を綴ります。

「障害があります」「計算ができません」自治会の集まりで無理やり書かされ、翌日男性が自殺

大阪市平野区市営住宅で、2019年11月に知的障害と精神障害のある男性が自殺し、その原因は、自治会役員の言動にあるとして、両親の男性が、自治会と当時の役員2人に慰謝料など2500万円の損害賠償を求める訴えを大阪地裁に起こした。自殺の前日に、「障害者であること」や、「できないこと」作業を文書にするように強要されたと訴えている。男性は、2011年に統合失調症と診断されて、2013年には、知的障害の療育手帳を交付された。一人暮らしだった男性は、くじ引きで、自治会の班長に選ばれる可能性があると知り、自治会の役員に「障害があるので、班長の仕事はできません」と伝えたが、「特別扱いはできない」と言われた。男性が、役員と話し合いした際に、便箋2枚に、「障害があります」「お金の計算ができません」「ごみの分別ができません」など書かされた。そして、男性は、この文書をマンションの住人たちに見せると言われた。男性は、翌日自殺した。何とも痛ましい事件である。おそらく、男性は、外見的に、障害があるように見えなかったのではないだろうか。障害のある人間は、意思疎通がうまくできないゆえに、社会生活を送る上で、様々な困難にぶち当たる。周囲の人間が、理解を示し、あたたかいまなざしで接することができれば、今回のような事件は起こらなかったに違いない。便箋2枚に、「障害があります」「計算ができませ」などと書かせて、マンションの住人に見せるなど、人権を蹂躙する行為以外の何物でもない。男性は、自分が、障害者であり、負い目を感じて生きていただろう。そうした状態を晒されることは、耐えがたい苦しみであったと思う。障害者福祉が向上し、「インクルーシブ社会」などと言われているが、現実は、何一つ変わっていないのではないか。企業の障害者の法定雇用率なども、水増しされたり、障害者が、健常者と同じように幸せな生活を送ることができる社会とは程遠い。悲しいかな、不寛容な社会では、異質な者は、ますます排斥されていくのが現実だ。