孤独死予備軍ひきこもり日記

ひきこもりが、日々の雑感を綴ります。

ダウンタウンに 「君たちは卑怯だ」と言った審査委員であった藤本義一さん 松本人志は根に持っていた しかし藤本義一さんの方が「正論」であった 関西的な文化人が皆無の時代

ダウンタウンが若手時代にある審査員から苦言を呈されて、松本人志がキレたことはあまりにも有名な話である。その審査員の名を藤本義一と言う。おそらく藤本義一を知っている人は皆無である。関西人でも、若い世代の人間はほとんど知らないだろう。私はお笑いや芸能情報が好きだから知っていた。藤本義一さんは、元々映画の世界の方であった。しかし藤本義一さんは映画の世界では成功せずに、構成作家に転身してようやく売れ始め、「11PM」の司会をやるまでになった。藤本義一さんのように映画の世界でぱっとせずに、方向転換して、大成したのは、山田太一倉本聰がいる。彼らの脚本は、悪い言い方をすれば、映画の世界では通用しない部分がある。細部は非常に巧みに描くテクニックがあるのだが、スケール観がないのである。山田太一倉本聰もテレビのシナリオを書くようになって仕事が増えて、花開いた。映画の世界で「人の人生に衝撃を与える脚本」を書くのは才能が不可欠。テレビだと、単発であろうがなかろうが、「杜撰な脚本」であっても、それなりに鑑賞に耐える作品が完成されてしまう。とにかく藤本義一さんは、関西芸能界において重鎮的な存在となった。藤本義一さんがダウンタウンに「君たちは卑怯だ」と言った。そして松本人志はブチ切れた。この件はあまりにも有名なエピソードであるが、多く語られてこなかった。おそらく、ダウンタウンが関西芸能界を飛び越えて、東京でも「トップ芸能人」の地位にまで上り詰めたからではないだろうか。天下のダウンタウンを酷評した藤本義一さんの方がイメージを悪くしてしまった。藤本義一さんがダウンタウンの「才能」を見抜けなかった汚名を着せられた感が否めない。しかし、今回の松本人志報道を見ていると、藤本義一さんが若手だったダウンタウンに「君たちは卑怯だ」と言ったことが、正しいと証明されたことになる。藤本義一さんだけでなく、横山やすしも「お前らの漫才は、その辺のチンピラの会話と一緒」と吐き捨てた。藤本義一さん、竹村健一という関西的な文化人が皆無になった。氏たちがご存命であれば、今の松本人志とハイエナのような吉本興業の若手芸人をどのように見て、批判して下さるかと私は思うのである。