孤独死予備軍ひきこもり日記

ひきこもりが、日々の雑感を綴ります。

北海道新聞社の対応を責める資格があるのか?

北海道新聞社の女性記者が取材の際に国立大学法人旭川医科大学の建物内に、無断で侵入したとして、建造物侵入容疑で現行犯逮捕された事件で、同社は、7日に経緯や見解をまとめた、「社内調査報告」を公表した。その対応をめぐって、一部のメディアからは、批判の声が挙がっている。紙面とホームページの会員向けの記事でしか公表していないことなどから、広く国民に知らせる努力を怠っていると指摘する専門家もいる。何よりも許せないのは、この22歳の女性記者を逮捕し、2日間も、留置した、北海道警察だ。私人逮捕で、罪証隠滅の恐れがなければ、直ちに、釈放するのが、正しい法律判断のはずである。そのことに、異議を申し立てる人があまりにも少なすぎるのは、日本のメディアの体質を表していると思う。この女性記者の名前と、出身大学までが、ネットでさらされている。こうした情報を流して、喜んでいる人間がいることを考えると、はらわたが煮えくり返る。新聞記者のみならず放送局の、新入社員は、警察の取材を担当させられることが多い。「夜討ち朝駆け」という言葉が象徴するように、若手記者は、警察幹部を取材することから、勉強させようとする制度が一般的になっている。この制度自体に大きな問孕んでいる。現在の警察取材は、警察のごますりと言っても過言ではい。取材といっても、ある程度の、距離感を持って、警察と関係を持つのが本来の記者の役割ではないだろうか。日頃は、友好的であっても、警察内部の不祥事があれば、毅然とした態度で臨むとういう気骨がなければ絶対いけない。元朝日新聞記者での落合博実氏は、「警察寄りの思考回路を持った人間ほど、新聞社では出世していく」と何かの著書の中で書かれていたが、まさにその通りである。警視庁の捜査一課長である、福山隆夫氏が、女子アナが参加する飲み会に参加し、公用車で自らの公用車で女子アナを自宅まで送ったということが週刊誌で報じられた。そのしばらく前に、大手新聞社で福山隆夫氏を正義の人であるかのように、褒めたたえた記事が書かれた。この記事を書いた人間を調べると、昨年までは、関西の地方支局に在籍していた。それも、かなり、警察の提灯記事を書いていることが判明した。この記者の離任の文章の中に、「取材で夜遅く帰る時に、警察幹部の温かい声に励まされた」という言葉があった。このような新聞記者ばかりだと先が思いやられる。今回の北海道新聞社の問題、一番の犠牲者は、22歳の女性記者である。逮捕までされたうえに、名前と出身大学までネットでさらされる被害に遭っている。まずは、女性記者を全力でサポートすることが、先決ではないだろうか。