孤独死予備軍ひきこもり日記

ひきこもりが、日々の雑感を綴ります。

汚い芸能界で生き抜くという事 普通の人が定年退職するぐらいの「62歳」で大ブレイク 北村総一朗さん 耐え続けてきた「苦労」が「演技」を超えた「人間味」を醸し出している

北村総一朗さんという俳優がいる。「踊る大捜査線」の警察署長役で、躍大ブレイクして、「笑っていいとも」などのバラエティー番組に出演するなどして、芸能界で確固たる地位を築いた。北村総一朗さんが、ブレイクしたのが62歳。普通の会社員であれば、定年退職をしている年齢である。北村総一朗さんは、「文学座」に入団して、謂わば「演劇の世界」では将来を嘱望されていた。同期の俳優たちは、次々と売れていったが、北村総一朗さんは、鳴かず飛ばず。本人曰く、「売れないことが、悔しくて、悔しくて」と。北村総朗さんは、「飛び出せ青春」というドラマの主役の最終選考にまで選ばれたことがあった。しかし、最終的に夏木陽介という俳優が主役になった。その後、北村総一朗さんは、「膨大な映画、ドラマ」の脇役として出演し続ける。同時に「新劇の舞台」にも立つ。Wikipediaには、北村総一朗さんが、出演した映画、ドラマが書き込まれている。しかし、実際は、もっと多くの映画、ドラマに出演しているはずである。エンディングに配役のクレジットに名前があっても、北村総一朗さんが、どの場面に出演していたか分からないドラマもある。「傷だらけの天使」という萩原健一、水谷豊が主役のドラマにもほんのわずかであるが脇役していた。主役の萩原健一に脅される「みっともない役柄」であった。「芸能界」は、主役や名の知れたタレント以外は、人間扱いされない。そんな「汚い世界」で、北村総一朗さんは、「ほんのわずかしか出番がない役柄」を演じ続ける。刑事、エリートサラリーマン、医者、政治家、犯罪者様々な役柄の北村総一朗さんを「古いテレビ番組」の再放送で見る。北村総一朗さんは、正直言って「演技派」ではないし、「存在感」がある訳でもない。しかし、「ぎこちない演技」「堅苦しい演技」を乗り越えれば、きっと「名優」になる予感を感じさせるものがあった。やはり、「文学座」の研究生に選ばれるだけに、「何か持っているもの」があったのだろう。最近、北村総一朗さんが出演しているテレビドラマを見る機会があった。物凄く「人間味のある」「深みのある」素晴らしい演技をしていて、私は心が打ち震えた。「小手先の演技」ではない。「汚い芸能界」で62歳でブレイクするまで「辛酸を舐めた」苦労が、役柄に滲み出ているのだ。それは、「演技」を超えた北村総一朗さんの「人生」そのものだと私は思う。