孤独死予備軍ひきこもり日記

ひきこもりが、日々の雑感を綴ります。

「やくざと憲法」 東海テレビの制作者は「現代の生ぬるいテレビ業界」の風潮に反逆する 西成の清勇会「東組」に潜入取材 いじめられっ子だった21歳青年の「あの、自分は、あの宮崎学さんの言葉にひかれてやくざになった」という言葉が本質を表している 山之内幸夫、安田好弘弁護士そして宮崎学 何と濃い人たちか!

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「やくざと憲法」という東海テレビが製作したドキュメンタリーがある。これが非常に面白いのだ。「暴力団排除条例」が施行されて、暴力団員たちの生き様がいかに変化せざるを得ないかという「社会的テーマ」よりも個々人の「やくざ」に魅力が感じられるのである。最近「やくざと憲法」の制作舞台裏を書いた本を読んだ。この本が岩波書店という超お堅い出版社から刊行されているのが不思議である。東海テレビは、これまでに「秀逸なドキュメンタリー」を数々制作してきた。冤罪をテーマにした「名張毒ぶどう酒事件」などが最たるものだろう。東海テレビと言えば、「昼のメロドラマ」で有名であるが、局内に「社会派で既成の概念にとらわれない番組」を制作しようとする「志しの高い人」が存在する。「やくざと憲法」は、ある「変人と言われている人間」がやくざと取材したいと言い始めたことがきっかけで制作につながった。宮崎学氏が番組スタッフに清勇会「東組」を紹介してことによって実現した。組長の川口和秀は、刑務所暮らしが長かった人である。歳を取っているが、非常にダンデイーな人である。番組スタッフは、「やくざ」にコミットすることがあってはいけないと常に意識し続けたと言う。しかし、番組全体としては、やはり「やくざにコミット」してしまっている感が否めない。仕方のない事である。私が一番印象に残ったのは、21歳の「いじめられっ子」であったの青年だ。この青年は、独特の話口調で、「自分は、あの、宮崎学さんの言っていることが、一番正しいと思って」この組の「部屋住み」になったと語る。この青年は、舌足らずであるが、「物事の本質」を射抜いていると私は思うのだ。宮崎学氏は、「良識的市民」の欺瞞を蛇蝎のごとく嫌った。「人間は言葉ではないと。最後は、肉体言語であると」いうふうに。宮崎学氏は、警察組織を挑発し続けた。「警察批判」をさせれば、宮崎学氏より右に出るものはいない。「やくざと憲法」には山口組弁護士の山之内幸夫弁護士も主演している。安田好弘宮崎学山之内幸夫と、何と「濃い人たち」か。「東海テレビ」の制作者は、現代の「生ぬるいテレビ業界の風潮」に反逆する。