孤独死予備軍ひきこもり日記

ひきこもりが、日々の雑感を綴ります。

図書館の貸し出し履歴が警察に提供される

今日の朝日新聞に、公立図書館が、警察などの捜査機関に利用者の情報を提供していた問題について論じている。事の発端は、2017年、苫小牧市立中央図書館が、苫小牧署の求めに応じて、利用者1人の図書館貸し出し履歴と予約情報を提供していたことだ。この事件を受けて、札幌弁護士会は、道央圏にある5つの図書館が、警察から利用者に関する任意の紹介を受け、情報を提供していたことの調査結果を明らかにした。この捜査関係事項照会は、裁判所の審査を受ける令状と違って、強制力がない。これは、非常に恐ろしことではないだろうか。苫小牧署のケースについては、具体的なことは分からない。公安関係者が、ある思想犯に目をつけて、その人物の行動を監視する、一貫として、図書館で、どんな本を借りて、読んでいるか調べたかったのか。いずれにしても、法律など、建て前に過ぎず、警察の強制力は、凄まじいものがある。朝日新聞は、憲法で保障する、「表現の自由」「内心の自由」を脅かす恐れがあると指摘している。そういった問題よりも、根本的に考えるべきだ。1997年に神戸連続児童殺傷事件が発生した時、レンタルビデオ屋で、ホラー映画を借りている客について、調べられられたことを思い出す。ある特定の性格を持った犯罪が発生すれば、予断を持って捜査が進められ、冤罪が、生み出されてきたことは、周知の事実。そして、警察のリークによって、マスコミが、間違った情報を垂れ流すとういう構図は、戦後から全く変わっていない。図書館で、自分が読んでいる本の内容が、警察に知られてしまう。別に、逮捕されるわけではない。「別に良いではない」と言うかもしれない。しかし、警察が、そこまで、私生活に介入できるという権力を持っていることに、怒りを禁じ得ない。おそらく、令状がなくても、どこの図書館でも、個人の履歴を提供するだろう。何故ならば、日本国民の大半が、警察は、正義を行使する機関であると錯誤しているからだ。この図書館の個人情報を警察に提供していたことなど、誰も関心を持たないだろう。そうした人たちの能天気さと裏腹に、警察権力は、肥大するばかりである。