孤独死予備軍ひきこもり日記

ひきこもりが、日々の雑感を綴ります。

小沢仁志 顔面凶器で松井一郎に似ているが、筋の通った生き方を貫く

小沢仁志が、来年還暦を記念した映画に取り組んでいる。いったい、どのくらいのやくざ映画に出演したのだろうかと思うぐらいに、小沢仁志は、Ⅴシネマでやくざを演じ続けてきた。最近は、バラエティー番組に出演する他、YouTubeチャンネル、「笑う小沢と怒れる仁志」などを開設して、コミカルな面を見せて、人気を博している。小沢仁志の芸歴は、相当長いもので、苦労人である。Ⅴシネマに出演することは、芸能界で一段低いものと見做される傾向がある。それは、映画評論家も同じで、Ⅴシネマの中には、大手映画会社のくだらない映画よりもよほど、優れた作品があるにもかかわらず、黙殺してきた。小沢仁志は、「ビーバップ・ハイスクール」から参加し、最近では、やくざの組長と、一貫して、アウトローを演じてきた。はっきり言って、演技は、上手ではない。しかし、役を超えた、小沢仁志にしか出せない「人間臭さ」のようなものが、画面から滲み出るようになった。演技が上手下手とは、別次元で、素晴らしい役者さんになった。小沢仁志については、数々の武勇伝がある。その中でも私が、好きなエピソードが2つある。1つ目は、「ビーバップ・ハイスクール」の関係で、共演者の一人が、田原俊彦を見つけて、サインを求めた。けれども、田原俊彦は、鼻であしらうような態度を取った。それを見ていた、小沢仁志は、田原俊彦の座っていた椅子を金属バットで殴りつけ、「サインしてやれよ、アホ、ボケ」と田原俊彦に凄んだ。当時、田原俊彦は、大スターで、所属事務所もジャニーズ事務所。いくら、小沢仁志が、やんちゃでも、自分の事しか考えていない、せこい人間であったら、田原俊彦にゴマをすっていただろう。いかに、小沢仁志が、正義感が強い人間かを感じさせるものである。2つ目は、2000年「新、仁義なき戦い」で東映京都撮影所の俳優会館で起こしたトラブル。俳優会館のスター専用の階段を上がろうとして、スタッフとトラブルになった。このエピソードは、いかにも東映という会社を象徴している。東映は、高倉健菅原文太といった大物俳優が優遇され、無名の俳優は、存在しない扱いを受けるほどの階級社会。小沢仁志にとって、そう言った封建的なものが気に食わなかったのだろう。小沢仁志の根底には、反骨精神があるように思えてならない。そう言った意味では、芸能界では、貴重な存在で、今後の活躍を願うばかりである。