孤独死予備軍ひきこもり日記

ひきこもりが、日々の雑感を綴ります。

12年間長者番付10位以内 斎藤一人の「人生がすべてうまくいく」というポジティブシンキング的な自己啓発本を読んでも成功はしない 

斎藤一人という人物がいる。1993年から12年間にわたって、長者番付10位以内にノミネートされて、数多くの著作を世に送り出し、講演会やYouTubeなどで熱狂的なファンに支持されているカリスマ的な存在である。銀座まるかんの創業者で、1970年頃から漢方薬の販売を開始して、銀座まるかんを創業した。取り立てて、高学歴でもなく、親のコネがあるわけでもなく、自分の力で成功した。斎藤一人が、その成功の哲学を書いた本がものすごく売れている。中身は、単なる自己啓発書なのだが、シンプルでごく当たり前のことを主張しているためか、逆に読む人の心を打つようだ。例えば、「ついているという言葉の波動で、自分の波動を考えるんだよ」「失敗しても、小さな成功だ」「過去は、どうにでもなるんですよ」など一見して、魅力的に感じられる。そのためか、斎藤一人は、まるで神様のように崇められている。これは、思考停止を促し、宗教に近い所もあり、非常に危険な事ではないかと思う。偶然に、斎藤一人は、自分のやり方で成功しただけで、他の人間が同じことをしても成功するとは限らない。自己啓発本は、いつの時代でも売れたが、最近は特に拍車がかかっている。ビジネスにおいて、成功する戦略を謳った本が大多数で、どれもこれも同じような代物で読むに価しないものばかりのような気がする。斎藤一人と同じように、カリスマ化された小林静観という人物がいた。心理学のみならず、超常現象にまで精通して、全国各地で講演会に呼ばれ、予約が取れない程の人気があった。しかし、2011年に63歳で亡くなっている。小林静観が主張していることは、人生をいかにして幸せに生きるかといった宗教的なことで、単純明快な言葉が人々に大いに受け入れられた。小林静観や斎藤一人が、何故人気を博すような時代になったのだろうか。おそらく、人生の答えをすぐに出す傾向が強くなってきたように思えてならない。ビジネスパーソンが、斎藤一人自己啓発本をどれだけ読んでも絶対に成功はしない。本当に成功する人は、独自のスタイルを貫き通すだろう。