孤独死予備軍ひきこもり日記

ひきこもりが、日々の雑感を綴ります。

岐阜 御嵩町長襲撃事件 産廃の闇 裏には反社会勢力の存在 暴力にも屈しない柳川喜郎元町長の気骨

1996年10月30日岐阜県可児郡御嵩町で、当時の御嵩町長である柳川喜郎さんが、何者かに襲撃された。柳川喜郎さんは、NHKの元記者であったが、1995年に立候補して、御嵩町長に当選した。当時、産業廃棄物処理場の建設を巡って、反対派と賛成派が争っていた。柳川喜郎さんは、町長就任後に、産業廃棄物処理場の計画を止めることを決意した。その直後に周辺で異変が生じ始めた。議場に、戦闘服を着た不審な男が、ヤジを飛ばしたり、怪文書がばらまかれるようになった。そして事件直前には、柳川喜郎さん宅には、盗聴器が仕掛けられて、11人が逮捕された。盗聴器を仕掛けたグループや寿和グループとの関連が疑われたが、岐阜県警は、「事件につながる証拠を見つけられない」と発表した。盗聴犯人と関係している、寿和工業に強制捜査が行われていないなどの岐阜県警の捜査に疑問を持った柳川喜郎さんは、質問状を提出した。しかし、岐阜県警は、「寿和工業への強制捜査は、捜査上の必要性などを考慮のうえ行わなかった」と説明するにとどめた。逮捕された男らは、柳川喜郎町長のスキャンダルを探すために、盗聴器を仕掛けたと主張した。また、寿和工業から数千万円を受け取っている事実まで発覚している。寿和工業と犯人グループが関係していることは、明らかなのに、岐阜県警は、敢えて捜査せずに、真相をうやむやにしたかったとしか思えない。「テロと産廃 御嵩町騒動の顛末とその波紋」杉本裕明という本は、この事件の真相についてかなり詳細に言及している名著である。首長が、襲撃される事件で有名なのは長崎県である。1990年1月18日に本島等町長が、右翼団体幹部に襲撃された。本島町長は、2年前に、議会で、「昭和天皇には戦争責任がある」と発言した。また2007年には、伊藤一長山口組系組員に襲撃されて、死亡した。こうしたテロは、絶対許されるものではない。柳川喜郎町長は、襲撃さて後も、職務に専念し、辞職後は、産廃処分問題の現場に行き、自らの体験談を語られている。柳川喜郎町長を襲撃した黒幕は、分かっているにもかかわらず、今ものうのうと生きているのはあまりにも理不尽である。