孤独死予備軍ひきこもり日記

ひきこもりが、日々の雑感を綴ります。

奈良県警「実弾は紛失していない」疑われた警察官はうつ病に 奈良県警最大の不祥事 勾留中の被告人が不審死 暴行による死亡の疑いが濃厚

奈良県警が、「紛失した」と発表していた拳銃の実弾が実際にはなくなっていなかったことが判明した。今年1月奈良西署で、実弾を盗んだ疑いで署員の取り調べを行っていた。しかし、実際には、拳銃の交換の作業の際に、担当職員が正確に把握しておらず、誤って5発分少なく補充していた。取り調べを受けた署員の代理人の弁護士によると、「お前しかおらん」と言われ、うつ病で休職中だという。疑われた署員は、相当精神的に追いつめられていたに違いない。警察組織の陰湿さが最も表れた事例だ。奈良県警の不祥事の中で看過できな事件がある。勾留されていた医師が不審死を遂げた事件である。2010年2月6日に入院患者に必要のない手術を行い死亡させた疑いがあるとして、業務上過失致死容疑で塚本泰彦医師が逮捕された。塚本泰彦医師は、2月25日心肺停止状態に陥り、救急搬送されたが死亡した。奈良県警は、「病死」と発表したが、その死にはあまりにも不審な点が多すぎた。遺体の足や頭などに、皮下出血があり、病死とは言い難いものであった。2013年遺族は、奈良県を相手に9682万円の損害賠償を求める民意裁判を提起する。しかし、2018年7月最高裁は、遺族の訴えを棄却。「急性心筋梗塞である」と主張した奈良県警が勝訴した。遺族と同じように、塚本泰彦医師の死に疑問を抱く人がいた。その名は、岩手医科大学の出羽厚二教授である。出羽厚二教授は、大相撲時津風部屋で力士が急死した事件で真相を解明した著名な法医学者である。出羽厚二教授は、「勾留中に男性が死亡したのは、取り調べ時の暴行による急性腎不全が原因である」として警察官2名を特別公務員暴行陵虐致死容疑で刑事告発した。そして、2019年奈良地検は、警察官2名を不起訴処分にする。この結果に満足できない出羽厚二教授は、奈良県検察審査会に「不起訴は、不当だ」として審査を申し立てるが、結果は不起訴相当と議決されてしまう。これほど、警察官らの暴行によって塚本泰彦医師が死亡したという科学的証拠があるにも関わわらず、遺族の訴えは聞き届けられない。警察官の違法行為を黙認しているのが日本の刑事司法の実態である。特に、この事件のように密室での被告人に対する人権侵害は、後を絶たない。一刻も、取り調べの全面可視化および、弁護士の立ち合いを制度化することが急務ではないだろうか。