孤独死予備軍ひきこもり日記

ひきこもりが、日々の雑感を綴ります。

20年以上のひきこもり やさしい「童話」などを「幼稚園」で読む活動をして ひきこもりから抜け出したと美談の報道をした NHK和歌山放送局とその他のメディア しかしこのひきこもりは「凄まじい家庭内暴力」で父親に暴力を振るっていたり 「童話」の内容も「統合失調症患者の妄想」に近い 何故「真実」を歪曲するのか?

 中学の頃に不登校になって、35歳を過ぎて、ようやく「社会」と接点を持つようになったひきこもり当事者を地元和歌山のメディアが、大々的に取り上げた事があった。特に、NHK和歌山放送局では、夕方の報道番組で、この当事者をかなり大々的に報道した。この当事者は、中学生の頃に、ひきこもるようになって、35歳を過ぎて、童話を制作するようになった。そして、その作品を「幼稚園」などで、読み聞かせするようになって、「社会」との接点を持つようになった。NHK和歌山放送局の番組では、その当事者が、やさしそうに子供たちに接する様を強調するばかりであった。他のメディアは、「ひきこもり治療」の第一人者である精神科医和歌山大学名誉教授宮西照夫という人間と出会ったことが、きっかけで、この当事者は、「ひきこもり」から脱出するようになったと報じた。宮西照夫氏は、長年和歌山大学の学生と接してきて、「若者の心の問題」特に「ひきこもり」に精通している。氏の考え方は、あまりにも凡庸かつ「ステレオタイプ的」なものだ。要するに、「ひきこもり」は、「同世代の人間との関係」を絶って、孤立することによるもので、「対人関係」を確立すれば、問題はすべて解消するというものである。宮西照夫氏は、現在「NPO」を設立して、「プチ家出」なる活動をしている。全国的に注目されているようだ。宮西照夫氏の「ひきこもり」に対して、あまりにも短絡的であると私は考えている。「ひきこもり」は、そんな単純なものではない。まず宮西照夫氏は、「ひきこもり」は、「対人関係が苦手」という先入観を持っている。そうした先入観に基づきながら、「精神科医」として、「治療名」を付けているとしたら極めて危険である。そして、何より「ひきこもり」は、あってはならない「状態」と決めつけていること。別の「ひきこもり」のままで良いように私は思う。このNHK和歌山放送局で紹介された「やさしいひきこもり当事者」は、20歳代で「精神疾患」を発症して、「凄まじい家庭内暴力」を父親に振るっていた。また、「幼稚園」で子供たちに読みか聞かせている「童話」は、「妄想」に近い代物だ。NHK和歌山放送局の「事実」を隠蔽して、「ひきこもり」が社会と接点を持つことを美談に固めて報道をした功罪は大きい。