孤独死予備軍ひきこもり日記

ひきこもりが、日々の雑感を綴ります。

「狼をさがして」公開を妨害した右翼

1974年から1975年の連続企業爆破事件に関与した「東アジア半日武装戦線」のメンバーを追った映画「狼をさがして」を上映していた横浜の映画館が、「半日的な内容だ」などと街宣活動を受け、公開中止になった。この映画のメガホンを撮ったのは、韓国人のキム・ミレ監督。配給会社は、「太秦」。これは、言論の自由を圧殺するもので、絶対許されることではない。にもかかわらず、大々的なニュースとなっていない。創出版篠田博之氏のみが、この件について言及されている。あざとい面も否めないが、流石、「創出版」とエールを送りたくなる。この映画を妨害した右翼が、「映画の収益が、東アジア半日武装戦線の資金源になっている」と主張した。これほど、見当はずれなことはない。ミニシアターで上映するような映画が、どれほど収益を得ているか、全く知らないのだろう。ただでさえ日本映画が、不況の時代にあって、「狼をさがして」のような映画が、莫大な収益を得るはずがない。ただの言いがかりをつける輩以外の何物でもない。配給元の「太秦」というのが、気になって仕方がない。東映京都太秦を連想してしまう。株式会社「東映」とは、全く関係の会社のようであるが。1970年代東映が、やくざ映画を量産していた時代、警察当局から、「収益がやくざに資金源になっている」と、疑われた。それにも関わらず、次から次に名作を作り続けた。その反骨精神に満ち溢れた活動屋魂を見習うべきではないのか。圧力を加えてくる、相手が、「警察」と「右翼」という状況は、非常に共通している。配給元の「太秦」は、伊勢崎署と神奈川県警と協議して、警備体制を強化したいと主張している。こんな馬鹿げた話はない。悪名高き神奈川県警が、何をしてくれるだろうか。オウム真理教から名前を変えた「アレフ」に対する警察の取り締まりが、厳しくなっている。公安警察の手法を熟知していれば、そんな悠長なことは、言ってられないだろう。反社会的な映画を作るのであれば、それなりの覚悟を持つべきである。このような輩に毅然と対峙する度胸と勇気が、今の映画人にないのが、残念で仕方がない。