孤独死予備軍ひきこもり日記

ひきこもりが、日々の雑感を綴ります。

ラジオ深夜便

ラジオ深夜便を聞き始めて10年近く経つ。あの独特の雰囲気がなんともいえない。高齢者向けに思われるが、案外幅広い層に聞かれているようである。ひきこもりにとってこのラジオ深夜便は、非常に相性が良い。多くの深夜ラジオは、若者向けで騒がしい。恋愛ネタがほとんどで、そういったことと無縁のひきこもりが聞くには耐え難い面がある。その点ラジオ深夜便は、枯れきっていて、円熟味がある。一年365日変わらず、あのペースで放送しているのは驚異的ではないだろうか。世間と隔絶された、ひきこもりにとってどこか安心した居場所のように思えてならない。アンカーの個性か、担当するディレクターの違いによるよるものか、若干その日によって色合いが異なってくる。個人的には、山下信アナウンサーがお勧めである。人柄の良さが伝わってきて、心が癒される。ラジオ深夜便を語るうえで欠かせないのは、五木寛之氏の存在である。深夜便の歌を作詞されており、歌謡曲についても深い含蓄のあることを話され、勉強になる。五木寛之氏は、完全な夜型の作家である。作家には、夜型と朝型のタイプに大きく分かれる。朝型の作家は、普通のサラリーマンと同じような時間感覚を大事にする。一方夜型の作家は、深夜という時間帯にしか創造性的なものは生まれないとうい独自の哲学を持つ。池波正太郎氏などは、典型的な夜型であり、夜の闇と静けさのなかで、あの「仕掛人藤枝梅安」を書いたのであろう。今は、ラジオを好きな時間に聞くことができるようになった。しかし、ラジオ深夜便だけは、リアルタイムで聞いてもらいたい。